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マドリッド〜St.Domingo de Silas

急遽、マイレージが取れた。浜岡原発が止まった次の日。
3.11以降、今はそんな時ではと...目の前の出来事に振り回されていた。
そんな状態だった私も、何故か、急に「今しかない!」そう思えてきたのだ。
思ったが吉日、それから数日後、息子にお願いし、バタバタと準備し旅立った。

相棒の希望は、当初はフランス、 ボルドーへと言っていたのだが、急にイタリア、
シチリアへ。そして、何時の間にか、スペインの南、セビリア方面へと。
そして、結局、ピレネー山脈を中心とした山岳の中にある小さなロマネスクの教会
を訪れる事になった。
だったら、マドリッドではなく、バルセロナでしょ。と言ってもすでに遅し。


『5月28日』

車で関空まで行き、アムステルダム経由のマドリッド。
この度は来たばかりのiーpadを持参しての旅である。ギリギリまでドタバタの状態
で日本を出た。
案の定、前日まで寝不足の最悪の体力だったというのに、飛行機の中では寝れなく
て3本も映画を見てしまった。
アムステルダムでも、関空でもwifiが繋がる。

ふらふらでマドリッド空港を着いたのは、夜の8時頃だった。
まだ太陽はギンギンに照りつけている。携帯電話が海外通話出来ない。
故に、空港近くのホテルの迎えのバスが呼べないのだ。
結局、タクシーに乗ることになった。予約の紙を見せて乗ったものの、連れて行かれ
た所は、全く別のホテルだった。

運転手はここだというのだが、どうもおかしい。お金を払わずフロントに行って聞くと
やはり違うところだった。
改めてその紙に書かれていた場所を示すと、一旦、タクシーの料金を閉めたものの
再度カウントし始め、全く別の方向に向かった。
何しろスペイン語のみなのでうまく伝わらない。やっと目的地のホテルに着くと、
最初間違えた料金をプラスして、21ユーロだと言う。
「これは違うでしょ。あなたが間違えたのだから」
多分、まともにいくと4〜5ユーロだった筈である。わからない言葉で伝えて、
結局最初の分13ユーロで承諾した。
勿論、最初はカードでーオッケだったのに、現金のみだといい、小銭が無いので、
ホテルで両替してもらえとの事。

ボロボロの状態でホテルに着いた。ハイテックホテル?という名前。
きっと、できた頃はさぞかしハイテクだっただろう。気になっている携帯を何とか
せねばと、延々数時間、webで検索しながら設定するが、やっぱり繋がらない。
もう、だめ〜〜!!ベッドに転がり込んだ。

深夜遅くなっても騒がしい。一体何時まで騒いで居るのだろう?時々外から歓声があがる。
どうやらこちらではサッカーで盛り上がっているらしい事を友人からのメールでしった。
(こちらヨーロッパは…特にスペインは、熱く燃え上がる筈です!サッカーUEFA欧州チャン
ピオンズ・リーグの決勝戦開幕〜開催地こそロンドンですが、マンチェスター・ユナイテッド
を前回に引き続きバルセロナが再び打ち破るか?世界一素晴らしい選手たちの闘い)。。成る程。

そして、これこそ、深夜ど真ん中、いきなり部屋の照明がついた。
びっくりして起き上がると、2人の女性が荷物を持って部屋に入っているではないか?
勿論、驚いたのは私だけでなく、あちらも同じ!
「お〜〜!!」大声を出して、慌ててドアを閉めた。

どうして部屋に入れるの?ダブルブッキング?そんな馬鹿な〜。日本では考えられない
光景である。中からもROCKした。
外では、確かにこの部屋なのにどうして人がいるの?そんなような会話が。
にしても、こんな時間にチェックインってあり?


『5月29日』
時差ぼけの性もあるのか、翌朝、6時前には目が醒めた。
7時20分のホテルからのシャトルバスに乗り込む。相棒が運転手に、「ターミナル2」と
伝える。
ターミナル2にいざ降りたものの、だだっ広い空港。
ターミナル3を目指して長い通路を歩く。本当にここでいいの?改めてガイドブックを
見ると、「え?ターミナル1じゃあないの〜〜〜?」ブツブツ言いながら、喧嘩しながら、
ひたすら歩く。
空港内だけで、一体何キロ歩いたのだろうか?やっとハーツのレンタカー迄着いた頃には、
足は痙攣し、朝から痛かった頭と胃のむかつきで倒れる一歩手前状態になっていた。
今回は万全の薬を用意して在った。
ヨーロッパでの長距離運転は今回が最後かも?そんな言葉が出ていたものだから、この度
は私も国際免許を取ってきた。
フルカバーの保険を付け、2人分の指定をしたもんだから、せっかく20%オフだったのに
いつも通りかかってしまった。

今回は、山道を走るからと、mini1.6でのドライブ。始めての mini。
案の定、最初は間違ったものの、無事、ルートをゲット。感覚が戻ってきた。
げんきんなもので、この頃から身体の不調も回復。

それにしても、何とも日本に比べて人口密度の少ない事。道路を走る車の量も大違いである。
飛行機の上から見たマドリッド周辺の土地は殆どが何もない大地で、そんな中に申し訳程度に
小さな集落が所々に集まっている。
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行けども行けども続く大地 。
約30年前、始めてこの辺りにきた時、木も無い褐色の大地が続くさまに衝撃を受けたものだが、
季節もいい時期なのだろか?それとも、あれから積極的に植林したのか、緑の大地が続く。

が、しかし、よく見ると、下は岩盤の性だろうか?大きな木は殆どなく、今のシーズンは
麦畑か牧草のみで所々に水のある場所か小さな川の側に木々が並んでいる。

人間が最初に住むには、きっと、大変な場所なのだろう。とても日本の山々の様に、猪やサル
に侵される心配も無いに違いない。せいぜいこの場所に出てくるは、鹿ぐらい?

日本の大地がどれ程恵まれているかを改めてかんじる。

私達はA1、E110を通ってS.Esteban de gormasに向かった。
ここが、そう?立ち寄った小さな町?集落と言ったほうがいいような町。
廃屋になった建物が妙に絵になる。
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今日は日曜日。午前中は殆どの教会ではミサがある。3年前に同じくスペインにきた時、
同じ様な季節だった。
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タンポポの綿帽子のようなものが一面に白く飛んでいたが、それは日本では見たことのない木
から飛んできているのを発見した。
探している教会はもっと先にある事を聞き、私達は目的地のgormasに到着した。
城郭の様な小山の裾にあったらしい洞窟集落跡もある。
丘のうえにあるサン.ミゲロ教会に歩いた。
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かなり古い建物ながらも、素晴らしい教会だった。
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ランチは広場の前のカフェで立ったままで
コーラとカウンターに並ぶカニかまぼことタコのオープンサンドでごまかす。
いよいよ念願のSt.Domingo de Silas..
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ルートはグリーンラインのしっかりあるucero渓谷をはしった。
高い山から眺める景色はやはり最高である。高速を走り、左手にあのシンボルの岩山を見つけた。
いよいよである。
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3年前にもこの地に来たことがある。ただ、ロマネスクの教会の内部を見る事が出来なかったので、リベンジ。私も大好きな場所だった。
ゆっくり来たいと思っていた。今回は我々ふたりなので、喧嘩をしながらも好き勝手な旅が出来る。

思ったより早く着いたので、回廊を見終わったら明日の予定を消化しようかと話しながらもあの
岩山の渓谷を走った。
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懐かしい場所に着いた。
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以前泊まったホテルのおばちゃんがホテルの前で私達に話しかけた。
日本でいう客引き?
以前きた時には、このおばちゃんの愛想の悪さに閉口したものだが、偉い違いである。
あまりの愛想の良さに、つい、ここに再度泊まる事にした。
このホステルは1星だが、隣のレストランや隣の4星ホテルと繋がっている。
家族経営らしい。少しだけ英語の出来る息子は4星ホテル担当だ。

雲行きが怪しくなったので、丘の上のマリア像のある場所に登った。


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空では丘に上がり始めて始めた頃からカミナリさんがドラ叩いて歓迎?以前きた時も
深夜凄い雷と雨だった事を思いだした。
下りに全身土砂降りでずぶ濡れになって相棒の所で雨宿り。
何とこの時期にヒョウが。でも30分も経つと、すっかり雨は上がった。
ホテルで着替えをし、4時半からの見学の前に町を歩いた。

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時間になると、いったいこれだけの
人達は何処から来たの?と思うほど

100人あまりの観光客で一杯になった。念願の廻廊。
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3年前には、生憎回廊を見学出来なかったのだ。一日限られた時間のみの見学時間である。
相棒は一回の見学ではものたりなかったらしく、再度、切符を買って堪能した。
もう、これで充分だ!とご満足顔。

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ゆえに、今、レストランのみで繋がるwifiでこうして本日の写真を取り込み書き込んでいる。
凄い時代になったものだ。ちなみに、TVではガンガンにサッカー放送がかかり、
お客はどうも我々のみの様子。
by necowash | 2011-06-12 13:44 | スペイン、ピレネー山脈探訪
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